た行

2008年05月28日

つぐない

イギリス (2007)

監督:ジョー・ライト
出演:キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ


償おうにも償えない過ち。
それを生涯背負うことになる少女・ブライオニーの
滑稽なまでの潔癖性が痛々しかった。

ブライオニーの嘘で引き裂かれるセシーリアとロビーは、
可哀想だけどでもね、ほんのひと時でも愛し合った想い出がある。
目を閉じたら思い出せる、甘やかなひとときがある。

でもブライオニーには何もない。
それが悲しかった。
たとえ自業自得だとしても。


それにしても、ブライオニーを演じた3人の女優の、
横向きの立ち姿が驚くほど同じだったのには感服。
猫背の加減、首から顔にかけてのライン。
そのシルエットで同じ人間だとわかるのだ。
顔はちっとも似てなかったけどね。

あと、階級社会と戦争、
そしてイギリスとフランスの歴史を垣間見たような気分も味わえた。

「つぐない」オフィシャル・サイト

at 22:40|PermalinkTrackBack(0)

2007年12月05日

転々

日本 (2007)

監督:三木聡
出演:オダギリジョー、三浦友和、小泉今日子


三浦友和、いいなぁ。
その昔はあまりにも端正な正統派二枚目で真面目そうで優しそうで
役者としてはある意味面白くないなって思ったりもしてたけど、
年とともに程よく抜けてきてどんどんいい感じになってきた。

この髪型。
その斜めかけかばん。
平成の無責任男風ないかがわしさ。

そんな役に三浦友和がこんなにぴったりはまるなんて
昔は想像もできなかったな。

◆  ◆  ◆

映画全体に漂う空気が優しくて温かくて可笑しくて、
そして何だか妙に懐かしかった。

畳の部屋で、お父さんはあぐらかいて家族は正座して、
お母さんはこまごまと世話を焼き続ける食事の風景。
ちょっと前までどこの家でもそれが当たり前だったのに、
現実にはもうなかなか見かけることのない昭和の風景。
それが懐かしさの理由かもしれないな。

擬似家族。

家族を演じることって、もしかしたら家庭円満の秘訣なのかもしれないね。
血のつながりに甘えると、優しさや思いやりや我慢や遠慮を後回しにして
自分の感情や欲求を満たすことが最優先になってしまう気がする。
この擬似家族から教えられることがたくさんあった。

家族で食べたい最後の食事は、やっぱりカレーだわ。

映画「転々?てんてん?」オフィシャルサイト

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2007年10月24日

題名のない子守唄

イタリア (2006)

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:クセニア・ラパポルト、ミケーレ・プラチド


願望をいつしか現実だと思い込んでしまう。
そう思うことで救われることもあるのだろう。

女は悲しい生き物だと、断定したくはないけれど、
種明かしされる彼女の人生は、やっぱり悲しい。

過去も現在も複雑に蛇行しながらストーリーは進む。
見ていて決して心安らぐことなく、
やるせなさやせつなさを感じながら見守るしかない。

なのに後味がとてもいいのは
最後のシーンが温かいからかな。
トルナトーレの目線は、やっぱり優しい。

『題名のない子守唄』オフィシャルサイト

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2007年09月19日

厨房で逢いましょう

ドイツ/スイス (2006)

監督:ミヒャエル・ホーフマン
出演:ヨーゼフ・オステンドルフ、シャルロット・ロシュ


何はさておき、スクリーンに出てくる料理の美しさといったら。。。
「官能料理=エロチック・キュイジーヌ」
その言葉の通り、思わず生唾を飲み込んでしまう。

しかしエデンとはまったく欲深な女。

シェフに恋したわけじゃなし。
その料理に恋して絶対自分のものにすると心に決めるシーンは
ちょっと背筋が凍った。

ここまで自己中心的で欲深な女なのに
彼女は彼にとって、やっぱりミューズなのだ。

女の魅力とは何ぞや。

因果な性に生まれついてしまったものだ。
この命題から逃れることは出来そうもない。


『厨房で逢いましょう』オフィシャルサイト

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2007年03月12日

どろろ

日本 (2007)

監督:塩田明彦
出演:妻夫木聡、柴咲コウ


妻夫木聡って本当に綺麗な俳優だなぁ…と改めて思ったよ。

原作は読んでいないけど、手塚作品だし、難しいかと思ったけど、
予想以上にテンポ良くて映像も分かりやすくて、
2時間18分たっぷりと、濃厚に楽しめた。

漫画には漫画の楽しみ方があるし、
映画には映画の楽しみ方がある。
それぞれを素直に楽しめばいいんだと思う。

妖怪をどんな風に見せてくれるのか楽しみにしていて、
出てきたのを見てちょっと笑ってしまったけれど、
それはそれで案外裏切られたとは思わなかったし。

必ずしもリアルであることがいいとは限らないのだ。

続編が出来るのを楽しみに待っていようと思う。


どろろ・オフィシャルサイト

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