ロシア
2008年10月29日
12人の怒れる男
ロシア (2007)
監督:ニキータ・ミハルコフ
出演:セルゲイ・マコヴェツキー、ニキータ・ミハルコフ
シドニー・ルメット監督の「十二人の怒れる男」のリメイク映画。
と言われても、そのオリジナルを見ていないので、
その辺の良し悪し、出来不出来はよくわからなかったけれど。
法廷モノの密室劇。
陪審員制度。
裁判員制度が始まる日本ではタイムリーな公開時期。
ちょっとわかりにくい部分もあったけど、
2時間40分という長さが苦にならなかったのは
映画としての面白さがあったということだろう。
それにしても刑務所の中の方が安全な国って悲しいよなぁ。
■映画「12人の怒れる男」オフィシャルサイト
監督:ニキータ・ミハルコフ
出演:セルゲイ・マコヴェツキー、ニキータ・ミハルコフ
シドニー・ルメット監督の「十二人の怒れる男」のリメイク映画。
と言われても、そのオリジナルを見ていないので、
その辺の良し悪し、出来不出来はよくわからなかったけれど。
法廷モノの密室劇。
陪審員制度。
裁判員制度が始まる日本ではタイムリーな公開時期。
ちょっとわかりにくい部分もあったけど、
2時間40分という長さが苦にならなかったのは
映画としての面白さがあったということだろう。
それにしても刑務所の中の方が安全な国って悲しいよなぁ。
■映画「12人の怒れる男」オフィシャルサイト
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2008年07月02日
ラフマニノフ
ロシア(2007)
監督:パーヴェル・ルンギン
出演:エフゲニー・ツィガノフ、ビクトリア・トルガノヴァ
正直言って、よくわからなかった。
伏線がちゃんとあったのかなぁ。
ラストの感動しなさいと命令されているようなシーンになって、
へ?そうなの?みたいなね。
よく考えると私は名前ほどにはラフマニノフの音楽を良く知らないし、
ラフマニノフ本人にもあんまり興味を抱いたことがなかった。
映画的に面白さがあればまだ良かったんだけどねぇ。
うーん。
■映画『ラフマニノフ』公式HP
監督:パーヴェル・ルンギン
出演:エフゲニー・ツィガノフ、ビクトリア・トルガノヴァ
正直言って、よくわからなかった。
伏線がちゃんとあったのかなぁ。
ラストの感動しなさいと命令されているようなシーンになって、
へ?そうなの?みたいなね。
よく考えると私は名前ほどにはラフマニノフの音楽を良く知らないし、
ラフマニノフ本人にもあんまり興味を抱いたことがなかった。
映画的に面白さがあればまだ良かったんだけどねぇ。
うーん。
■映画『ラフマニノフ』公式HP
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2006年09月27日
太陽 The Sun
ロシア・イタリア・フランス・スイス (2005)
監督:アレクサンドル・ソフーロフ
出演:イッセー尾形、佐野史郎
私が生まれたときから、その人は当たり前に「人間」であり、
静かに手を振る「日本の象徴」であった。
その人が「人間」ではなかった時代の話を聞くたび
それが一人の人間の人生なのかと驚嘆した。
人間でいることを許されなかった「人」。
自分の名において戦争が行われ、
自分のためにと多くの国民が死んでゆく。
その頃、そしてその後、彼はどんな気持ちで生きていたのだろう。
おそらく初めから、決して独裁者ではない彼が、
そんな運命から逃げることも出来ず、ただすべてを受け入れて
国民の方を向き、逃げず隠れず手を振ってくれる姿を、
いつの頃からかせつない気持ちで見るようになっていた。
そんな彼の「あの時」を想像し、愛情を込めてフィルムに焼き付けた。
…これはそういう映画だと思った。
ロシアの人が、「日本の象徴」である彼に対して
これほどの愛情を抱いてくれていることが、とても嬉しい。
フィクションではあるけれど、この映画の「主人公」はきっと、
現実の昭和天皇ヒロヒトからさほど遠くはないのではないか。
映像の静謐すら、ヒロヒトそのものであるかのようだ。
そう感じさせているソフーロフは、やはり素晴らしい。
最後の最後に登場する皇后に象徴されるものの力強さが、
この映画をさらに深く、私の胸に刻みつけたように思う。
そうそう、あのことを書いておかなくては。
「あっそう」
現実にこの言葉を昭和天皇・裕仁の口から聞いたことがあっただろうか。
しかしこれを聞くだけで、彼を思い出すから不思議だ。
「あっそう」
この言葉には否定の影がない。
まっすぐに受けとめて、咀嚼してくれるのだと感じられる。
映画の中で、主人公の象徴のようなこの「あっそう」が、
皇后が帰ってくると、今度は彼女の象徴になっている。
これはここまで、ある意味、国のすべてを受けとめてきた主人公に、
やっと彼を受けとめてくれる存在が現れたということなのかなと
勝手に想像したりしている。
それにしても、イッセー尾形と桃井かおりは本当に素晴らしかった。
昭和を生きた世代には、宝物のような映画だと思う。
■太陽 オフィシャルサイト
監督:アレクサンドル・ソフーロフ
出演:イッセー尾形、佐野史郎
私が生まれたときから、その人は当たり前に「人間」であり、
静かに手を振る「日本の象徴」であった。
その人が「人間」ではなかった時代の話を聞くたび
それが一人の人間の人生なのかと驚嘆した。
人間でいることを許されなかった「人」。
自分の名において戦争が行われ、
自分のためにと多くの国民が死んでゆく。
その頃、そしてその後、彼はどんな気持ちで生きていたのだろう。
おそらく初めから、決して独裁者ではない彼が、
そんな運命から逃げることも出来ず、ただすべてを受け入れて
国民の方を向き、逃げず隠れず手を振ってくれる姿を、
いつの頃からかせつない気持ちで見るようになっていた。
そんな彼の「あの時」を想像し、愛情を込めてフィルムに焼き付けた。
…これはそういう映画だと思った。
ロシアの人が、「日本の象徴」である彼に対して
これほどの愛情を抱いてくれていることが、とても嬉しい。
フィクションではあるけれど、この映画の「主人公」はきっと、
現実の昭和天皇ヒロヒトからさほど遠くはないのではないか。
映像の静謐すら、ヒロヒトそのものであるかのようだ。
そう感じさせているソフーロフは、やはり素晴らしい。
最後の最後に登場する皇后に象徴されるものの力強さが、
この映画をさらに深く、私の胸に刻みつけたように思う。
そうそう、あのことを書いておかなくては。
「あっそう」
現実にこの言葉を昭和天皇・裕仁の口から聞いたことがあっただろうか。
しかしこれを聞くだけで、彼を思い出すから不思議だ。
「あっそう」
この言葉には否定の影がない。
まっすぐに受けとめて、咀嚼してくれるのだと感じられる。
映画の中で、主人公の象徴のようなこの「あっそう」が、
皇后が帰ってくると、今度は彼女の象徴になっている。
これはここまで、ある意味、国のすべてを受けとめてきた主人公に、
やっと彼を受けとめてくれる存在が現れたということなのかなと
勝手に想像したりしている。
それにしても、イッセー尾形と桃井かおりは本当に素晴らしかった。
昭和を生きた世代には、宝物のような映画だと思う。
■太陽 オフィシャルサイト
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