スペイン

2009年02月04日

宮廷画家ゴヤは見た

アメリカ/スペイン (2006)

監督:ミロス・フォアマン
出演:ハビエル・バルデム、ナタリー・ポートマン、ステラン・ステルスガルド


ゴヤって正直な人だったんだなぁ。
王妃が「自分はこんなんじゃないっ!」って怒った絵、
笑っちゃうほどそっくりだったもんなぁ。

そんなゴヤを観察者という位置において描かれたこの映画の、
主役はやっぱりロレンソ神父とイネスなのかな。
でも彼らも脇役に感じるほど、この時代そのものが激烈。

ロレンソはすんごくイヤな奴だけど、あの時代を生き抜くためには
そうならなきゃいられなかったんだろうなと思う。
そのえげつなさがわかり易すぎて、ある意味可愛く見えてしまった。
イネスの身になったら冗談じゃないけど。

そんな時代のそんな国に生まれなくて良かったと心底ほっとした。


映画『宮廷画家ゴヤは見た』公式サイト

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2007年07月04日

ボルベール<帰郷>

スペイン (2006)

監督:ペドロ・アルモドアル
出演:ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス


ラテン系言語のテンポが好きだ。
そして母性を湛えた女の逞しさが好きだ。
女の逞しさは、シリアスな事態をもどこかしらユーモラスに見せてくれる。

ペネロペ演ずるライムンダを始め、この映画に出てくる女達はみんな逞しい。
そしてそれぞれが、女であることよりももっと強く、
母であることや娘であることを感じさせる。

ライムンダが「ボルベール」を歌いながら涙を流す姿は、
彼女にとっての故郷が、場所ではなく母親そのものなのだと気付かせてくれる。

見終わった後、ものすごく母に会って甘えたくなった。


ボルベール<帰郷>公式サイト

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